2019年度準優勝将棋ソフト【Kristallweizen】(白ビール)を無料でダウンロード! 【やねうら王】で動かす!
【Kristallweizen】は2019年 第29回世界コンピュータ将棋選手権で準優勝した将棋ソフトです。
読み方は、「クリスタルヴァイツェン」ドイツ生まれのいわゆる白ビールのことで、コンピュター将棋ソフト界では通称「白ビール」呼ばれています。
白ビールこと【Kristallweizen】の評価関数を、2019年優勝将棋ソフト【やねうら王】の思考エンジンにのせて動かします。
やねうら王の思考エンジンをまだダウンロードしていない人は、先にダウンロードしておいてください。
➽ 2019年優勝将棋ソフト!やねうら王の無料ダウンロード方法
【Kristallweizen】評価関数のダウンロード方法
Kristallweizenの動作環境は、使用するやねうら王の思考エンジンに依存していると思うので、やねうら王の動作環境を満たしていれば動くと思います。
やねうら王のいいところは昔の32ビットパソコンから、最近のCPU「AVX2]まで対応している思考エンジンを用意しているところです。
と、言っても古すぎてもダメなので最低限の動作環境は必要です。
32ビットでも動くバージョンがありますが、64ビット対応OSが推奨です。
やねうら王 + Kristallweizenが快適に動作する環境は以下のとおりです。
【やねうら王 + Kristallweizen】動作環境(快適動作)
●対応OS : 64ビット対応OS
●CPU : SSE4.2以上のCPU
●メモリ : 4GB以上の空きメモリ
●ディスク : 512MB以上の空きがあるHDD・SSD(SSDのほうが快適)
拡張子を表示させる方法はこちら
➽ Windows10・その他OS
GitHub(ギットハブ)のTama4649/Kristallweizenページに行きます。
※ GitHubはソフトウェア開発プロジェクトのための共有ウェブサービスです。
【Kristallweizen】(白ビール)のダウンロードはこちら
➽ Tama4649/Kristallweizen
ダウンロード(保存)場所は適当なところでいいのですが、わかりやすくダウンロードフォルダに保存します。
ダウンロードが完了したらWindowsロゴキー+Eを押してエクスプローラーを開き、パソコンの【ダウンロード】フォルダにいきます。
評価関数(NNUE型)圧縮フォルダの展開(解凍)
パソコンの【ダウンロード】フォルダにきたら、圧縮フォルダー[Kristallweizen_kaiV0.4.zip]が保存(ダウンロード)されています。
この中に評価関数が入ってます。
圧縮されているので、圧縮フォルダを展開(解凍)していきます。
※解凍できない場合は、Lhaplus等の 解凍ツールを使用して解凍してください。
解凍ツールはこちら
➽ Lhaplus
思考エンジンへの組込み
思考エンジンへの組み込み作業を解説していきますが、先に「やねうら王」の思考エンジンと定跡をダウンロードしている前提で解説していきます。
※デスクトップに先にダウンロードした、やねうら王の思考エンジン[新しいファルダー]と定跡[book]があります。
まだ、やねうら王の思考エンジンをダウンロードしてない人はこちら
➽ 2019年優勝将棋ソフト!やねうら王の無料ダウンロード方法
次に、展開した評価関数の[eval]ファルダーを、先に作っておいた[新しいファルダー]入れるのですが、ややこしくなるので分かりやすい手順で解説していきます。
②デスクトップにドロップ
③メニュが表示されるので[ここにコピー]を選択
どうですか? できましたか?
ここまで来たらあと一息です。
次に、[book]と[eval]のフォルダーを[新しいファルダー]に入れます。
[book]と[eval]2つのフォルダーを選択し、ドラッグで[新しいファルダー]の中に移動します。
フォルダーが1つにまとまったら名前を変えます。
名前は入れた評価関数の名前でいいですが、「Kristallweizen」だとわかりずらいので「白ビール」とします。
これで、「Kristallweizen」通称【白ビール】の将棋ソフトが完成です。
将棋GUIソフトへのエンジン追加方法と設定方法
次に、将棋GUIソフトへのエンジン追加方法と、自分のパソコンに合った思考エンジンの選びかを解説していきます。
将棋GUIソフトをまだダウンロードしていない人はこちら
➽ 将棋GUIソフト【ShogiGUI】のダウンロード方法
【ShogiGUI】へのエンジン追加方法
追加ボタンを押すとエクスプローラーが開きます。
デスクトップに作った「白ビール」を探します。
パソコンに合った思考エンジンの選びかた
フォルダー[白ビール]に組み込んだ、やねうら王の実行ファイル(思考エンジン)がずらずらと表示されます。
この中から評価関数の型に対応した思考エンジンで、なおかつ自分のパソコンの性能に合った思考エンジンを選んでいきます。
まず、白ビールの評価関数は「NNUE型」なので、以下の5つの候補があります。
- YaneuraOu_NNUE_avx2.exe
- YaneuraOu_NNUE_nosse.exe
- YaneuraOu_NNUE_sse2.exe
- YaneuraOu_NNUE_sse41.exe
- YaneuraOu_NNUE_sse42.exe
※画像も参照してください。
次に、自分のパソコンの性能にあった思考エンジンを選んでいきます。
参考までに、目安としてPCを買った時期に対応している思考エンジンを記載しておきます。
※XXXXは評価関数の種類が入ります。
2000年より以前 | YaneuraOu_XXXX_nosse.exe : SSEなし /32bit OS用 |
2000~2006年 | YaneuraOu_XXXX_sse2.exe : SSE2 以降用/64bit OS用 |
2007~2008年 | YaneuraOu_XXXX_sse41.exe : SSE4.1 以降用/64bit OS用 |
2009~2013年 | YaneuraOu_XXXX_sse42.exe : SSE4.2 以降用/64bit OS用 |
2014年以降 | YaneuraOu_XXXX_avx2.exe:AVX2 /64bit OS用 |
上記で当てはまるものを選択するか、その以前の年代ものを選択すれば動くと思います。
※動作を保証するものではありません。あくまでも目安です。
※nosse.exeを選んでおけば、どのPCでも動くと思います。
自分のPCがどれに対応しているか分からないという人は、左から新し順に並んでいるので参考にしてください。
最新のPC avx2 ➡ sse42.exe ➡ sse41.exe ➡ sse2.exe ➡ nosse.exe 古いPC
試しにavx2のファイル[YaneuraOu_NNUE_avx2.exe]を選んでみます。
※起動には数秒から数十秒かかる場合があるので、しばらくどこも触らずに待っていてください。
パソコンが対応していないなら、画像のように「エンジンの起動に失敗しました」とダイアログが表示されます。
もう一度、エンジン[追加]からやりなおします。
※起動には数秒から数十秒かかる場合があるので、しばらくどこも触らずに待っていてください。
起動に成功すると「エンジン設定」のダイアログが開きます。
続けてエンジン設定をやっていきます。
「エンジン名」が選択した思考エンジンのファイル名になっているので、先に「エンジン名」のところをわかりやすい名前に変えます。
私は「白ビール」にしました。
「100テラショック定跡」のエンジン設定
先に組み込んでおいた定跡ファイル「100テラショック定跡」の使い方に、エンジン設定の指示が書いてあったので二ヵ所変更します。
BookFileの変更
②[∨]をクリック
③user_book1.dbを選択
BookDepthLimitの変更
②[∨]をクリック
③「0」に設定
以上が「100テラショック定跡」の設定でした。
※エンジン登録後、思考エンジンの入っているフォルダを移動(ディレクトリの階層)させると、エンジンの起動に失敗するので改めてエンジン登録し直してください。
【Kristallweizen】(白ビール)の強さ
【Kristallweizen】(白ビール)と【elmo】を対戦させてみました。
「elmo」は2017年バージョンで、当時の「世界コンピュータ将棋選手権」優勝ソフトです。
「白ビール」は2020年最強と思われる将棋ソフトのひとつです。(2020年1月現在)
- 先手:elmo 持ち時間は一手6秒
- 後手:白ビール 持ち時間一手3秒
白ビールをワザと不利な後手にし、持ち時間もelmoの半分にしました。
対戦結果は画像のとおり白ビールの逆転勝ち!
中盤elmoが有利に駒を進めていたものの終盤じょじょに逆転、最後は一気に即詰みに打ち取りました。
評価値のグラフを見てもわかるとおり、1000以上あった評価値を逆転しています。
持ち時間が倍ちがうことは相当なハンデだと思うのですが、それを逆転するとは【Kristallweizen】(白ビール)恐るべしです!
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