
出典:大山名人杯倉敷藤花戦中継ブログより
藤井聡太四段~公式戦7戦目の対局相手は、竹内雄悟四段です。
竹内雄悟四段は、振り飛車党で対局の8割以上で飛車を振っています。
振り飛車をなんでも使いこなし、ローテーションで中飛車・四間飛車・三間飛車・向飛車・相振り飛車を使い分けています。
対局は、2017年3月1日に行われた、第67期王将戦の一次予選です。
[先手]有森浩三七段[後手]藤井聡太四段で始まり、72手で藤井聡太四段の勝ちとなりました。
藤井聡太四段は、公式戦7連勝です。
それでは藤井聡太四段、7戦目の棋譜を少しだけ解説していきます。
私が気になった局面を、将棋ソフトを使ってぷち棋譜解説です。
※将棋ソフトの解析が絶対正しいとは言い切れませんが、私の解説も正しいと言えません。
間違っている場合は指摘してください。
第67期王将戦一次予選|有森浩三七段vs藤井聡太四段の棋譜
対局日 | 2017年3月1日 |
棋戦 | 第67期王将戦一次予選 |
持ち時間 | 各3時間 |
先手 | 有森浩三七段 |
後手 | 藤井聡太四段 |
戦型 | 対抗形-先手向飛車 |
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戦型は、[先手]有森浩三七段の向い飛車穴熊、[後手]藤井聡太四段は高美濃の構えの戦いです。
お互い自陣に時間をかけて陣形を築いていきます。
先手陣は穴熊ですが、左銀が守備、左金が攻め主体とかわった形です。
後手陣の高美濃は最近ではあまり見かけない陣形ですが、藤井聡太四段は攻めの右銀を玉の横までもってきた、強固な四枚高美濃です。
陣形も整ったところで、先に仕掛けたのは、藤井聡太四段でした。
中央での駆け引きを制したあと、藤井聡太四段の垂れ歩で幕をとじます。
早すぎる有森浩三七段の投了でした。
早すぎる投了でしたが、プロの目からみたら大差なのでしょう。
では、気になった局面を将棋ソフトで棋譜解析、解説していきます
有森浩三七段vs藤井聡太四段のぷち棋譜解説
将棋ソフト | 技巧2 |
解析時間 | 一手60秒 |
今回の棋譜解析に使う将棋ソフトは、「技巧2」です。
面白いのは、解析結果のソフトとの指し手の一致率が、負けた先手のほうが高いということです。
お互い悪手も疑問手も指されていないのですが、敗れた有森浩三七段のほうが、徐々に悪い手を詰み重ねてしまった感じですね。
終盤になる前に終局してしまったので、解説したい局面に迷ったのですが、有森浩三七段が勝負できそうな局面を探しました。
それは、投了4手前の68手目△5六歩の局面です。
72手目△5六歩
次の△5七歩成が厳しいので、有森浩三七段は▲5八飛と受けたのですが、△4七角▲5九飛△6七歩と垂らされて投了します。
△5六歩は、将棋ソフト的には最善手ではなく、先手としてはここが勝負どころとなります。
では「技巧2」で勝負手を検討して探してみます。
検討時間を6分です。
▲5四歩で勝負です。
▲5四歩以下、△4三金▲6四金△7二飛▲5三金△5九角▲4三金△7一飛▲3二金△同金▲8七飛△5七歩成▲6五桂△7七歩▲5三歩成△4七と▲4三銀△2二金▲8九飛△6八角成▲4九飛△3七と▲同銀△5六角▲5五金△2六歩▲同銀△6七角成▲4四金△4九馬▲同金△4六馬▲3七銀までを「技巧2」は読んでいます。
※将棋棋譜再生盤「Kifu for Flash」に、「技巧2」の▲5四歩以下の分岐手順もあるので参考にしてみて下さい。
評価値は(-882)で後手が断然厳しいですが、勝負するならこういう順です。
藤井聡太四段~7戦目の感想~
有森浩三七段は、穴熊だったのでもうちょっと頑張って欲しかった対局でした。
これで藤井聡太四段は、公式戦7連勝目です。
藤井聡太四段の勝敗~7勝0敗/勝率10割~
藤井聡太 棋士~戦績/対局数-7局~ | ||
成績 | 勝敗 | 勝率 |
通算成績 | 7勝0敗 | 10割 |
2016年度 | 7勝0敗 | 10割 |
2017年 | 6勝0敗 | 10割 |
2016年 | 1勝0敗 | 10割 |
※年度は、4月1日から翌年3月31日の期間です。
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