
出典:竹内雄悟 (@takedai292) | Twitterより
藤井聡太四段~公式戦6戦目の対局相手は、竹内雄悟四段です。
竹内雄吾四段は、振り飛車党で対局の8割以上で飛車を振っています。
中飛車・四間飛車・三間飛車・向飛車と相振り飛車と振り飛車なら何でも指しこなします。また、変則的な将棋が特徴で定跡にとらわれない棋風です。
対局は、2017年2月23日に行われた、第67回テレビNHK杯将棋トーナメントの予選です。
藤井聡太四段はNHK杯予選、同日の3局目。
[先手]藤井聡太四段[後手]竹内雄吾四段で始まり、111手で藤井聡太四段の勝ちとなりました。
藤井聡太四段は、この日3連勝! 公式戦6連勝です。
それでは藤井聡太四段、6戦目の棋譜を少しだけ解説していきます。
私が気になった局面を、将棋ソフトを使ってぷち棋譜解説です。
※将棋ソフトの解析が絶対正しいとは言い切れませんが、私の解説も正しいと言えません。
間違っている場合は指摘してください。
第67回NHK杯テレビ将棋トーナメント予選|藤井聡太四段vs竹内雄吾四段の棋譜
対局日 | 2017年2月23日 |
棋戦 | 第67回NHK杯テレビ将棋トーナメント予選 |
持ち時間 | 各20分/一手30秒 |
先手 | 藤井聡太四段 |
後手 | 竹内雄吾四段 |
戦型 | 対抗形-後手四間飛車 |
棋譜の再生は、Flash Playerで動く将棋棋譜再生盤「Kifu for Flash」を使用しています。
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戦型は、[後手]竹内雄吾四段の四間飛車、[先手]藤井聡太四段の居飛車穴熊の戦いです。
先に仕掛けたのは竹内雄吾四段でした。
3筋方面の攻防のすえ、香を手に入れた竹内雄吾四段は、藤井聡太四段の穴熊に狙いを定めて9筋に怒涛の攻撃を仕掛けます。
竹内雄吾四段の端攻めを巧みにかわし、反撃のチャンスをうかがいます。
竹内雄吾四段の攻めが切れたのを見て一気に攻め落としました。
気になった局面を将棋ソフトで棋譜解析、解説していきます。
藤井聡太四段vs竹内雄吾四段のぷち棋譜解説
将棋ソフト | elmo |
解析時間 | 一手60秒 |
今回の棋譜解析に使う将棋ソフトは、「elmo」です。
乱高下する評価値グラフを見ても分かるように、本局がいかに激しい戦いだったか想像ができるかと思います。
解説したい気になる局面は沢山あったのですが、ぷち棋譜解説なので1つだけ選びました。
私の解説したい気になる局面は、96手目△2五歩までの局面です。
96手目△2五歩まで
この局面で、後手玉に即詰みがあります。
詰将棋に自信がある人は、詰ましてみて下さい。
27手詰めです。
先手の藤井聡太四段は▲7三桂成で詰ましにいきませんでしたが、危なげなく勝っています。
先手玉には詰めろがかからない状態なので、わざわざ後手玉を詰ます必要はないのですが、一応! 詰みがあったという事で解説します。
[elmo]自身も96手目△2五歩の時点で後手玉の詰みには気づいていません。97手目で詰みに気づきます。(棋譜解析時)
96手目でも検討時間を6分に増やせば詰みを発見するだろう、と思いましたが発見にはいたらず。
仕方ないので、詰将棋に定評がある[技巧2]を検討に追加して再検討しました。
上記画像のように[elmo]は6分たっても詰みを発見できません。
[技巧2]は見事詰ましています。
驚くのは詰ました時間で、30秒ぐらいで詰ましたのにはビックリしました。
同じ条件で[平成将棋合戦ぽんぽこ]にもやってもらいましたが、詰ますことができないんですよ!
[技巧2]恐るべしです。
以下、[技巧2]の詰み手順です。
▲7三龍△6二金直▲同角成△同金▲8二金△6一玉▲7二金△同金▲5二銀△同玉▲7二龍△6二銀▲6三銀△4二玉▲6二龍△5二歩▲同龍△3三玉▲2二龍△4四玉▲5四玉△3五玉▲4五馬△同玉▲4六金△4四玉▲4五香△5三玉▲5二龍まで29手詰めです。
途中、16手目の△5二歩が無駄な合駒なので、△5二歩▲同龍の2手をのぞいて27手詰めになります。
※将棋棋譜再生盤「Kifu for Flash」にも、[技巧2]の詰み手順の分岐があるので参考にしてください。
藤井聡太四段~6戦目の感想~
29手目の局面も時間があれば、藤井聡太四段は詰ましていたと思います。
しかし持ち時間の少ないNHK杯戦ですし、終盤だと間違いなく秒読みになっていたでしょう。
危ない橋を渡らずとも、勝ちは勝ちです。
[elmo]との指し手一致率も、お互い50%代とかなり難しい将棋だったと思います。
そんな難しい将棋も勝ち切り、藤井聡太四段はHNK杯本戦出場をきめました。
これで公式戦6連勝です。
藤井聡太四段の勝敗~6勝0敗/勝率10割~
藤井聡太 棋士~戦績/対局数-6局~ | ||
成績 | 勝敗 | 勝率 |
通算成績 | 6勝0敗 | 10割 |
2016年度 | 6勝0敗 | 10割 |
2017年 | 5勝0敗 | 10割 |
2016年 | 1勝0敗 | 10割 |
※年度は、4月1日から翌年3月31日の期間です。
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