
2016年12月24日クリスマス。場所は東京都渋谷区の将棋会館。
この日から伝説が始まりました。
14歳中学2年生で将棋のプロ棋士になった、藤井聡太四段のデビュー戦です。
記念すべきデビュー戦の相手は、加藤一二三九段!!
藤井聡太四段14歳、加藤一二三九段76歳、その年の差は62歳差! 現役最年少棋士と現役最年長棋士との対局として話題を集めました。
藤井聡太四段プロ初対局の舞台は、将棋のタイトル戦最高峰である、竜王戦6組ランキング戦です。
先手加藤一二三九段、後手藤井聡太四段で始まった戦いは、110手で見事藤井聡太四段が見事勝利しました。
竜王戦6組ランキング戦を戦い、初戦を勝った藤井聡太四段ですが、プロ棋士としても第一歩を踏み出した瞬間でした。
ここから始まる藤井聡太伝説の棋譜を少しだけ解説して、記録していきたいと思います。
解説のやり方は、将棋ソフトの活用方法の1つとして、将棋ソフトの棋譜解析を使用、ぷち棋譜解説をしていきます。
※将棋ソフトの解析は正しいと思いますが、私の解説は間違っているかもしれません。
間違っている場合は指摘してください。
第30期竜王戦6組ランキング戦|加藤一二三九段vs藤井聡太四段の棋譜
対局日 | 2016年12月24日 |
棋戦 | 第30期竜王戦6組ランキング戦 |
持ち時間 | 各5時間 |
先手 | 加藤一二三九段 |
後手 | 藤井聡太四段 |
戦型 | 矢倉(相矢倉) |
棋譜の再生は、Flash Playerで動く将棋棋譜再生盤「Kifu for Flash」を使用しています。
※パソコンでの閲覧の場合、Flash Player 9以上が必要です。
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本局の戦型は、相矢倉戦となりました。
お互い居飛車党なので、十分予想できた戦型です。
最初に仕掛けたのは加藤一二三九段。
右銀を中央に使いうまく捌いたのですが、攻め急いだのか59手目の▲1三桂成と桂馬を成り捨てたのが疑問手。
藤井聡太四段が少し有利となり、徐々に差をつけていきます。
終盤でも加藤一二三九段のミスを誘い、最後は危なげなく藤井聡太四段の勝利となりました。
気になる局面があったので、将棋ソフトを使って解説していきます。
加藤一二三九段vs藤井聡太四段のぷち棋譜解説
将棋ソフト | 平成将棋合戦ぽんぽこ |
解析時間 | 一手30秒 |
棋譜解析に使う将棋ソフトは「平成将棋合戦ぽんぽこ」(以下、ぽんぽこ)です。
棋譜解析時間は一手30秒ですが、気になる局面の検討には一手3分使って検討します。
加藤一二三九段が攻め急いだと思われる、59手目を将棋ソフトで検討してみました。
59手目▲1三桂成
藤井聡太四段の58手目2四銀の時点での「ぽんぽこ」の評価値は(-62)互角でしたが、59手目の加藤一二三九段の▲1三桂成で評価値が(-536)となり後手有利となります。
指し手評価の欄には、「疑問手?」の表示がついています。
「ぽんぽこ」で検討してみます。
検討の結果、候補手の3手は▲3五歩、▲5四銀成、▲3八飛成と出ましたが、▲3五歩が評価値(-160)で互角に指せたみたいですね。
▲3五歩以下、△同歩▲4六歩△7一角▲7七桂△同桂▲同金右△5六歩▲5八飛△5三金▲5五桂△3四銀とぽんぽこは読んでいます。
攻め急がないで▲3五歩▲4五歩とじっくり盛り上げていくようです。
59手目▲1三桂成から、加藤一二三九段は攻めをつないでいき、若干もりかえします。
しかし終盤、藤井聡太四段が一瞬のスキをついて攻めに転じると、一気に寄せ切りました。
藤井聡太四段~1戦目の感想~
2016年10月1日に、藤井聡太は将棋のプロ棋士になりました。
公式戦初対局は、12月24日に加藤一二三九段と対局。
色々と話題があったデビュー戦でしたが、緊張を感じさせない堂々とした将棋でした。
この対局から伝説が始まり、これから沢山のライバル達と戦っていくでしょう。
そして、多くの僥倖にもめぐりあうでしょう。
藤井聡太四段の勝敗~1勝0敗/勝率10割~
藤井聡太 棋士~戦績/対局数-1局~ | ||
成績 | 勝敗 | 勝率 |
通算成績 | 1勝0敗 | 10割 |
2016年度 | 1勝0敗 | 10割 |
2016年 | 1勝0敗 | 10割 |
※年度は、4月1日から翌年3月31日の期間です。
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