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第74期名人戦 第4局 羽生名人vs佐藤八段【棋譜解析#4】

第74名人戦第4局佐藤八段
出典:2016年5月26日朝日デジタルより

COMが読めない難解な終盤戦!それを制した佐藤八段が名人に王手!!

序盤から有利を保ってきた佐藤八段が放った65手目▲5五角の角捨てから局面が変わり、羽生名人の玉頭を狙う▲8六飛車の大転換から一気に終盤戦の模様となりました。

そこにはCOM(コンピュータ)でも読み切れない壮絶な終盤戦がありました・・・。

※名人戦 第5局を佐藤八段が制し名人になりましたね!! 佐藤名人おめでとうございます。

私が記事を書くのが遅く名人戦が終わってしまいましたが、棋譜解析は第5局までやりますよ。なお、対局者の称号・段位は対局時のものとします。

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第74期名人戦七番勝負 第4局

第74期名人戦第4局は、先週の5月25・26日に広島県福山市で行われました。

佐藤八段先手が序盤から徐々に有利を広げ、終盤の攻め切れるのか! それとも切れるのか!! の難解な局面を見事に制しました。
これで佐藤八段は3勝1敗で名人に王手です。

第4局の棋譜をフラ盤でご覧ください。

 

【将棋棋譜】佐藤天彦八段 vs 羽生善治名人

Android(OS)端末で[このプラグインはサポートされていません。]と表示される方はこちらを参考にしてください。
⇒ Android 4.4でもFlashをネイティブ再生できるブラウザ「FlashFox」

第4局は佐藤八段の先手で始まりました。
珍しく佐藤八段の先手番横歩取りです。

COMも読み切れなかった激しい終盤戦!!
それはどの様な戦いだったのでしょうか!?

 

COM棋譜解析

コンピュータ将棋で棋譜解析をしていきます。
今回は、Aperyの思考エンジンで解析しました。

将棋GUIソフトは【ShogiGUI】です。

【ShogiGUI】のダウンロード方法はこちら
⇒ 将棋GUIソフト【ShogiGUI】のダウンロード方法

では早速、棋譜解析したグラフを見てください。

第74期名人戦第4局Apery棋譜解析グラフ

緑丸は羽生名人が84手目△6五歩と打ち、このあと佐藤八段が▲5五角と出て飛車の転換をはたし終盤戦へとなります。

大きい赤四角部分は、95手目▲6三歩打から99手目▲8二金打までの終盤の攻防戦の評価値です。
Aperyの評価値の乱高下が激しいですね。これは佐藤八段の指し手がコンピュータ(COM)の読みにないので正確な形成判断ができていない様です。
簡単に言うと佐藤八段が指した以下の3手がCOMの想定外の指し手なのです。

●95手目▲6三歩打
●97手目▲8三飛成
●99手目▲8二金打

今回は、COMを翻弄させた佐藤八段の3つの指し手を解析したいと思います。

 

95手目の解析

95手目棋譜解析グラフ

95手目▲6三歩打
誰も予想できなかった▲6三歩打!!

ニコ生解説の森下九段と電話の糸谷八段が検討していたが▲6三歩打は予想できていなかった。

そしてAperyは悪手の評価!!
評価値は(828⇒234)本当なら大悪手だが・・・。

 

95手目検討
COMの検討も評価は変わらず。

COMの能力を少し上げて▲6三歩打の評価値を検討してみたが、評価値は(294)とそれ程かわらなかった。

読み筋は△6三同飛▲4四歩△同金▲2三歩成△同歩▲8二歩打を読んでいる。

 

 

読み筋に入っていない!?

私の勝手な推測になるのだが、原因は2手後の▲8三飛成の飛車切りの手が、Aperyの読み筋に入っていないためだと思われる。

COMの能力を上げても読みの探索深さを深くしても読むことはいようだ。
COM(Apery)も欺く『天彦イリュージョン』炸裂です。

 

97手目の解析

97手目棋譜解析グラフ

97手目▲8三飛成
COMは見えてない▲8三飛成

Aperyは▲8三飛成に好手をつけました。
95手目から▲6三歩打(234)⇒△同飛(300)⇒▲8三飛成(708)

Aperyの97手目の読み筋は▲4四歩△同金▲8二歩打でした。

やはりCOM(Apery)は読めていません。
読みの探索深さを深くして、Aperyが▲8三飛成を読むことができるか局面を検討してみます。

 

97手目の検討
最善手は▲4四歩だが・・・。

検討の結果、一応▲4四歩△同金からの▲8三飛成を読んでいます。

もっと深く読みの探索をかければ最善手に▲8三飛成を選ぶかもしれません。

 

 

強い佐藤八段!!

▲8三飛成で勝ちを読み切っているなら相当強い!! と森下九段と糸谷八段がおっしゃっていました。

人間もCOMも時間が欲しい局面です。
佐藤八段は読み切っていたのでしょうか?

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99手目の解析

99手目棋譜解析グラフ

99手目▲8二金
互角に戻ったCOMの形成判断

棋譜解析では、評価値(3)と互角になってしまった▲8二金打です。
Aperyが再び佐藤八段に悪手の表示。

△9三玉と逃げたあとの▲8四歩打が見えてないようですが・・・。

局面を検討してみます。

99手目検討
上がる評価値

検討した結果、最初低かった評価値が徐々に上がり、最終的には(926)となって先手優勢の形勢判断です。

少し時間はかかりましたが△9三玉▲8四歩打も読んでいました。

 

 

時間が欲しい難解な局面

玉の逃げ方が難しいらしく、COMには時間が欲しい局面でした。

佐藤八段は▲6三歩打から▲8二金打まではそれほど時間をかけていません。
これが大局観なのかもしれません。

 

棋譜解析まとめ

振り返ればCOMを翻弄させ、羽生名人との終盤戦を勝ち切った佐藤八段が凄いの一言です。

COMが読まない手があり、これがCOMの弱点になるのでは? と思ったのですが私の棋力ではどうすることもできません。
COMと対戦するときCOMがミスをしないなら、COMの想定外の好手を指す必要があります。
それが佐藤八段には可能じゃないかと思わせた棋譜解析でした。

コンピュータ将棋との対決に羽生名人が期待されていますが、佐藤八段も大いに期待がもてます。第2期の叡王戦そして電王戦の楽しみが増えましたね。

最後に、コンピュータがすべて正しいとは限らないので、あくまで一つの形勢判断として参考にしてもらえたと思います。

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