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第74期名人戦 第3局 羽生名人vs佐藤八段【棋譜解析#3】

第74期名人戦第3局 勝者佐藤八段

出典:2016年5月13日朝日新聞デジタルより

 

手を渡した羽生名人!やはり一手は重かった!!

羽生名人の35手目▲5二玉。
中盤に指しかかろうという局面。手損を承知で指した手だが良くなかった。

この一手で形勢は徐々に佐藤八段へと傾いていく・・・。

 

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第74期名人戦七番勝負 第3局

第74期名人戦第3局は、つい先日の5月12・13日に鹿児島市で行われました。

羽生名人が手を渡してからは佐藤八段が後手有利をキープ。
中盤以降も羽生名人の反撃を許さず終盤は鋭く寄せに入って76手で佐藤八段の快勝となりました。

対局棋譜をフラ盤でご覧ください。

 

【将棋棋譜】羽生善治名人 vs 佐藤天彦八段

Android(OS)端末で[このプラグインはサポートされていません。]と表示される方はこちらを参考にしてください。
⇒ Android 4.4でもFlashをネイティブ再生できるブラウザ「FlashFox」

第3局は羽生名人の先手。
予想どうり横歩取りの展開になりました。

第1局の横歩取りとの違いは23手目の▲6八玉。
この手が運命を分けたかの様な対局でした。

それではどの様な戦いだったのでしょうか?

 

COM棋譜解析

コンピュータ将棋で棋譜解析をしていきます。
今回は、思考エンジンにAperyを使用しました。

将棋GUIソフトは【ShogiGUI】です。

【ShogiGUI】のダウンロード方法はこちら
⇒ 将棋GUIソフト【ShogiGUI】のダウンロード方法

早速、棋譜解析したグラフを見てください。

第74期名人戦第3局 棋譜解析グラフ

問題の35手目、最初の赤い丸印から後手の佐藤八段のほうに形勢が傾いていきます。

2つ3つ目の丸印は、Aperyが羽生名人に疑問手をつけた局面。
それぞれ43手目、69手目にあります。

羽生名人に起死回生の一手は無かったのでしょうか?

運命を分けた35手目と疑問手の43手目69手目を解析していきたいと思います。

 

35手目の解析

35手目棋譜解析グラフ

35手目▲5二玉
手損覚悟の▲5二玉!!

6二の場所にいた玉を5二に寄った局面だが、本来なら5一から▲5二玉と一手で行けたはずなので手損と言われてもしかたがない。

評価値も(-191⇒-355)へと後手有利と変わります。

35手目検討▲5二金
COMの最善手は▲5二金

COMの能力を少し上げて検討してみた。
評価値は(-103)で互角を維持できるようだ。

Aperyは▲5二金以下、△2二歩▲3三角成を読んでいるようだが、後手の△2二歩が理解できない!?
私の棋力じゃ無理(>_<)

いったい何を読んでいるのだろうか?

難しい局面

最初の解析では▲1七桂が最善手としてあがっており、候補手がいくつかあるようで難しい局面なのは確かなようでです。

羽生名人も感想戦で、△5四飛車と回られて、いい手が見当たらなかったとコメントしています。

 

43手目の解析

43手目棋譜解析グラフ

43手目▲7七桂最初の疑問手

Aperyが最初に疑問手をつけた局面。
評価値は(-237⇒-695)になっている。

差(458)が大きいのは、42手目佐藤八段の△5五飛が少し疑問手だったためです。

もしかして羽生名人チャンスの局面だったのかもしれない。

43手目検討▲5六角
チャンスは来ない

最善手は▲5六角。
Aperyで検討してみたが良くはなりません。

評価値(-372)▲5六角以下、△4五角打▲同角△同桂▲6六角が予想された。

 

 

リードを広げた佐藤八段

△5五飛車はプチイリュージョンか?

羽生名人の疑問手を誘って佐藤八段が有利を広げました。

 

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69手目の解析

69手目棋譜解析グラフ

69手目▲2三歩成
2度目の疑問手

Aperyが2度目の疑問手をつけた局面。

評価値は(-664⇒-1064)とかなり広がり形勢判断も後手有利から優勢へとかわりました。

 

69手目検討▲3三銀打
疑問手ではなく最善手?

COMで検討してみたら最善手が▲3三銀打(-1165)、次善手▲2三歩成(-1132)という結果になった。

解析値の(-1064)より悪くなってしまったということは、▲2三歩成はほぼ最善手といおうことになってしまう。

 

 

名人も粘れなかった局面

羽生名人は終局後、▲2三歩成について『何か粘る手はあったかもしれませんが、いいという感じはなかったと思います。▲2三歩成の局面はダメですね』とのコメント。

結果的に▲2三歩成は疑問手ではなっかたようだが、この局面は何を指しても粘れない状態であろう。
逆転するには佐藤八段の悪手をまつしかないが・・・。

 

棋譜解析まとめ

検討してみて疑問手が最善手(次善手)だったという事実は驚きでした。
棋譜解析にはCOMの性能はもちろんの事で、時間をかけてでも深く読むことが大事だとあらためて思いました。

終わってみれば第3局は佐藤八段の圧勝。
中盤からリードを保ったまま、羽生名人の角交換からの反撃にもうまく対処し、終盤は鋭く羽生名人の玉を追いつめた佐藤八段会心の対局になったのではないでしょうか。

一方、羽生名人は序盤の一手の重みに悔いがのこる結果となってしまいました。

これで2勝1敗と佐藤八段が一歩リード。名人位獲得に近づきました。
続いての第4局が待ち遠しいですね。

最後に、コンピュータがすべて正しいとは限らないので、あくまで一つの形勢判断として参考にしてもらえたと思います。

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